ユニバーサルエンターテインメント、追加発行海外私募債の発行総額を変更
株式会社ユニバーサルエンターテインメントは、2020年9月18日に、海外私募債の追加発行額の上限額を1億米ドルから1億3500万米ドルへと増額する旨を決定しました。
現時点において、ユニバーサルエンターテインメントは、75%以上の既存社債権者のエクスチェンジ・オファーへの同意が得られていることから、新社債を発行し、既存社債との交換と追加社債の発行等を行うことを予定しています。
追加発行海外私募債において1億3500万米ドルというのは、過去最大発行額とされています。
株式会社ユニバーサルエンターテインメント2020年追加発行海外私募債
追加発行海外私募債に関する詳細は以下の通りとなります。
追加発行上限額:1億3500万米ドル以下
発行価格:未定
利率年:8.5%
満期:2024年12月11日
償還方法:満期一括償還
保証人:タイガーリゾートアジアリミテッドとタイガーリゾートレジャーアンドエンターテインメントインク(いずれも株式会社ユニバーサルエンターテインメント連結子会社)
担保資産:追加私募債は無担保。
発行予定日:2020年10月29日
また、今回の発表の前の9月下旬、フィッチ・レーティングスは、ユニバーサルエンターテインメントの長期発行体のデフォルト格付けについて「B」および「見通しネガティブ」の評価を発表しました。
ユニバーサルエンターテインメントとは
1979年に設立された、株式会社ユニバーサルエンターテインメントは、日本のパチンコ機やパチスロ機、ゲームソフトなどの大手メーカーです。
そして、株式会社ユニバーサルエンターテインメントはアメリカ(ネバダ州)、フィリピン(マニラ)、香港の3か所に海外拠点を置いており、フィリピン・マニラでは統合型リゾート(IR)事業を行っています。ここでは、2016年12月16日から統合型リゾート 「OKADA MANILA®」を運営しています。
「OKADA MANILA®」には、カジノだけではなく、世界最大級の噴水、ラグジュアリーなホテル、高級商業施設、世界各国の料理を提供するファインダイニング、ガラスドームに覆われたビーチクラブやナイトクラブなどの豪華な施設があり、リゾートとして人気を集めています。そして、2020年2月12日には、フォーブス・トラベルガイドの5つ星を獲得しました。
しかし、「OKADA MANILA®」は新型コロナウイルスの影響で3月中旬から閉鎖されていました。そして、新型コロナウイルスの影響により、283億円の土地売却が延期されたことを2020年8月に明かしていました。
また、施設の営業の一時停止が続いていることから、20年上半期に「OKADA MANILA®」での売上高が48.8%減少し161億円に、そして営業損失は2019年上半期の18億2,000万円から52億7,000万円に拡大したことを報告していました。
9月初旬、ユニバーサルエンターテインメントは、当初30%のゲーム容量でしたが、国のカジノ規制当局からの許可に沿って、「OKADA MANILA®」の運営を再開することを発表しています。