大阪に統合型リゾートが設立?最新情報のまとめ
日本では数年前に統合型リゾート整備推進法が成立。しかし、なかなか議論が進んでおらず、行き詰まった状態が続いています。そのような状況の中で大阪府は候補地の1つとして着々と準備を進めています。
そここの記事では、現在に大阪府の最新情報をまとめて紹介しています。
パナなど20社が出資
大阪府と大阪市は12月21日、統合型リゾート(IR)をめぐり、パナソニックやサントリー、JR西日本など20社が出資に加わることを正式に発表しました。また、この発表とともに、予定地の人工島・夢洲の液状化対策などのため、市が約790億円を負担する必要があることも明らかにされました。
大阪府と大阪市は当初の実施方針案では2025年の大阪・関西万博の開催の前に統合型リゾートを開業することを目指していました。しかし、新型コロナウィルスのパンデミックにより予定が大幅に遅延。現在は、統合型リゾートの開業時期は2029年秋~冬を見込んでいます。ただし、現在は新型コロナウィルスに加えて、夢洲の地盤整備など問題が生じていることにより、さらに1~3年ずれ込む可能性もあるとされています。
夢洲の地盤整備についてですが、夢洲には地中に国の基準を超えるヒ素やフッ素が存在することがわかっています。また、統合型リゾートの建設により液状化の可能性があることも明らかになっています。そのため、統合型リゾートの建設費用に加えて、約790億円の負担が生じることが公表されています。この約790億円は土地を所有する大阪市が特別会計の「港営事業会計」から負担することとなっています。
統合型リゾート建設にかかる費用
統合型リゾート全体の初期投資額は、1兆800億円と計算されています。このうち5300億円は事業者である米MGMリゾーツ・インターナショナル、オリックスが約40%ずつ出資、残りの約20%を20社が出資する予定です。残りの5500億円は事業会社が借り入れでまかなうことが予定されています。
実際に統合型リゾートが開業した後は年間で国内1400万人と国外600万人の計2千万人の来訪を見込んでおり、経済波及効果は年間1兆1400億円を予定しています。そして、このうちカジノ収益の一部の納付金740億円と入場料320億円の計1060億円が府と市の収入となることが決定されています。
住民説明会の開催
大阪府は1月7日に、住民の理解を求めるために初めて住民説明会を開きました。
現在、大阪府と大阪市は大阪湾にある人工島「夢洲」にカジノを設立することを予定しています。そして、統合型リゾートにはカジノだけではなく、国際会議場や展示場、大型の宿泊施設などを作ることを予定しています。
これに関する詳しい説明のため、住民80人を集めた住民説明会を開いたのです。そして、観光需要の回復を目的としていること、ギャンブル依存症対策をしっかりと行うことなどについて説明しました。
しかし、現在追加の出費として物議を醸し出している夢洲の土壌改良の負担費などに関する説明が明確に行われなかったこともあり、住民からは批判が集まる結果となりました。
この住民説明会は今後10回の開催を予定しており、議会の同意を得られるように進めていく予定です。今後住民からの理解が得られるのかが注目となります。