国内でのカジノ解禁など定めた条項、7月19日に全面施行
国内でのカジノ解禁など定めた条項、7月19日に全面施行
日本では数年前に統合型リゾート整備推進法が可決し、カジノが誕生することが決定しました。現在、計画に遅延が生じているものの、着々に準備が進められています。そして、政府は2021年10月~2022年4月までに間に、自治体からの整備計画申請を受け付け、統合型リゾートを設置する都市を最大3カ所選ぶ予定です。
候補地の選定と共に、法整備も進められています。そして、7月19日には、ギャンブル依存症対策などを定めた条項が全面施行となりました。
IR事業者に関する規制
カジノが誕生するにあたって、事業者に関する条例39条が定められました。新たに施行されたIR整備法第39条では、カジノ管理委員会による免許を受けたIR事業者のみがカジノ事業を行うことができると定められています。この許可が得られている場合のみ、賭博法に触れずにカジノ事業を日本国内にて行うことができます。つまり、カジノが誕生するからと言って賭博罪が変更されるのではなく、免許を得た事業者のみがカジノ事業を行えるということです。そのため、今後の日本においてギャンブルが禁止されているというスタンスは変わりません。
また、IR事業者が免許の申請をする際には、業務方法書·カジノ施設利用約款·依存防止規程·犯罪収益移転防止規程の作成が義務付けられています。そして、これらを元に厳しい審査が行われ、許可が下りるかを判断されます。免許取得後にカジノ事業者はこれらの内容を変更することができますが、その際は再度カジノ管理委員会の承認を受けなければいけません。
さらに、カジノ関連機器メーカーや主要株主、施設土地権利者、カジノ施設供用事業者などのカジノ事業関係者についても、背面調査を行った上で免許·許可·認可制とするなどの参入規制が設けられます。
カジノ事業の免許の有効期間も3年間であり、継続して事業を行いたい場合は、更新手続きが必要となります。
このように日本国内でカジノ事業を行うためには、厳しい規制が設けられているのです。
ギャンブル依存症対策
カジノ事業を規制する第39条と共に施行されるIR整備法第69条では、ギャンブル依存症対策について定められています。日本政府はギャンブル依存症を防ぐために、日本人および国内居住の外国人に対しては入場回数に制限を設けています。その上限回数は7日間で3回、28日間で10回と定められています。一方で、カジノ事業のメインターゲットとなる外国人観光客に対しては、入場回数制限は設けられません。
この他にも、本人や家族から利用制限の申告があった場合、20歳未満の場合、暴力団関係者場合はカジノに入場することが認められていません。入場回数や本人確認をするためには、マイナーカードを使用することが予定されています。
カジノ事業者は、上記に該当する「施設の利用が不適切と判断される者」を入場させてはいけないという義務が課せられています。そのため、カジノ事業者が入場禁止対象者の発見や退去させるために必要な措置についてもカジノ管理委員会の審査を受ける必要があります。
日本では現在、ギャンブル依存症患者の数が増えています。そのため、カジノ誕生後の対策については、かなり厳しく行われる予定です。